propman's diary

「ヨット&ボートの修理屋」 propman(プロップマン)の身の回りの出来事などを綴っています・・・
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移植
 出航頻度の少ないクルーザーヨットや、レース目的で所有されているヨットとなると、エンジンの運転時間も少ないため、エンジンの日頃の点検が疎かになりがちかもしれないですね。
エンジントラブルがあると、割とクルマのエンジンと比較されてしまうので、「あまり使っていないから大丈夫」と思われるのは大きな間違い。
陸と海では、使用する環境が大きく違うため、勘違いも多いと思う。

たとえば、最大エンジン回転数が6000rpmの自動車の場合、最大回転数の8割…つまり4800rpmで何時間も走ることは無い。
フネのエンジンの場合、殆どの場合が最大回転数の6~8割のの回転数で走り続ける。中には、フルで走る人もいる。
ここがまず、大きな違い。
なおかつ、エンジンの冷却には海水を使って冷やしている訳で、塩分たっぷりの水をエンジンに回しているから腐食も激しい。
腐食を防ぐための防蝕亜鉛(犠牲亜鉛)もあるが、これらをまめに交換しても何処かが腐食してくる。
舶用エンジンは高リスクであるということです。

 今回、修理の依頼を受けた艇は、オイルパイプが腐食によって穴が開き、航行中にオイルが噴き出して、メインメタルとコンロッドメタルが焼けてしまった。クランクプーリーにレンチを掛けて回そうとしてもビクともしません。
できるだけ安く済ませたいというご要望です。全開放整備となりますと、大きな出費となります。
↓シリンダーライナーにも縦傷が入ってしまっていました…
シリンダー、カジってます…

たまたま、同型の程度の良い中古エンジンを在庫していましたので、ヘッドより下のシリンダーブロック周辺一式(腰下)を移植することにしました。
エンジンを降ろして、工場へ持ち帰りました。
↓移植中です
腰下のみ移植…

壊れたエンジンのスターターモーター、オルタネーター、ハーネス、海水ポンプ、ヘッド、噴射ノズルなどは充分に使えるレベルなので、これはそのまま外して移植。念のためヘッドは移植する前にバルブの摺り合せとバルブシール交換を行いました。
噴射ノズルチェックは×とは言えないけれど、△だったので、分解・シム交換で圧力調整を行って取り付けました。
後日、エンジンを載せて、海上試運転を済ませてOK!
IMG_2232_convert_20150831203706.jpg

オーバーヒートランプの点灯とブザーが鳴るのは焦りますが、特にオイルの警告ランプとブザーが鳴ったときは、すぐにエンジンを停止しないと、あっという間にエンジンは損傷してしまいます。オイルがエンジンに行き渡っていない訳ですから確実に焼けます…
ヒート(水温上昇)なのかオイル(油圧異常)なのかはランプで判断するしかないので慎重に!!



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